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漆喰和紙壁紙「銀雪」
伝統技術から生まれた漆喰和紙壁紙

銀雪の素材は日本で最初の藩札(現在の紙幣にあたるもの)に使用された高品質な越前和紙と城壁などの材料に利用されてきた漆喰を使用した日本で1000年以上前から使用されてきた技術を応用した人にも環境にも優しい壁紙です。
近年の電子化等の影響で紙の使用量は年々減少しています。同様に和紙の使用量も減少傾向にあります。日本三大和紙の一つの越前和紙もその影響を大きく受けて、高齢化や人材不足が進んでいて、このままでは越前和紙は衰退していってしまいます。
この伝統技術を後世に残してい和紙の産業を盛り上げるために、福井県の和紙会社(笹尾印刷所、小畑製作所、清水紙工)、福井工業大学、福井県工業技術センター、福邦銀行、関西ペイント株式会社が産官学金の連携事業として漆喰和紙の製作に取り掛かりました。
越前和紙は壁紙にするために調湿性などの機能を発揮させるために通常の和紙より粗く仕上げています。また、本来は2枚合わせの和紙を1枚にするなど漆喰と和紙の双方がそれぞれの特色を最大限に引き出すことに成功しました。
漆喰としての効能を保ちつつ、壁紙として使用できるように柔らかさを保つため、関西ペイント株式会社のアレスシックイ・モンティアートを漆喰塗料として採用しています。
これらの取り組みの結果、機能性を持ち、環境に配慮した漆喰和紙壁紙「銀雪」が完成しました。
越前和紙とは?

和紙の中でも最古の伝統と最高品質を誇る越前和紙。公的な文章に使用される和紙は重要無形文化財となっていて、産業経済大臣が指定する伝統工芸品にもなっている。
薄く丈夫で、水にも強い越前和紙は、技術の向上によって印刷にも適し、「黒ずかし」など偽造防止にも優れていたため、藩札(藩領内だけで使用可能な紙幣)から始まり、1940年代には日本初の紙幣の日本銀行千円券用紙としての使用されていたほか、近年までは株券に使用された。
また、高品質な紙質と目覚しい復元技術の進展に伴って、実物と見分けがつかない文化財の復元展示が可能となりました。耐久性に優れ虫害にもかかりにくく、1000年以上保存されている事例もある。こうした日本の貴重な国宝・文化財の復元・保存を支えているのが越前和紙です。

その破れにくい丈夫さから、世界最大の手すき和紙としてギネス記録にも認定されています。
政府が叙勲者に勲章とともに与えられる証書である勲記や東京大学、早稲田大学など著名大学が卒業証書に使用。適切に保管すれば1000年以上保存できますね。
また、日本では横山大観、東山魁夷、平山郁夫などの巨匠が越前和紙を製作に使用し、海外でもレンブラントやピカソなどの有名な画家たちが越前和紙を愛用していたと言われています。
1500年の歴史の中で培ってきた技術とそこから生み出される多様で高品質な和紙だからこそ、漆喰和紙壁紙「銀雪」のベースとなるのです。
漆喰とは?

漆喰は消石灰が主原料で、その消石灰の成分は強アルカリ性(pH値=13)の性質を持ち、殺菌・消毒の際によく使用されます。ウイルス性の病原菌に感染が確認された時などに殺菌消毒をしてる映像などが報道で見られますが、この消毒にも漆喰の原材料となる消石灰が使用されています。
漆喰は、防水性と防火性と古くから建築材料として使用されてきました。その白色の美しさだけでなく、多くの機能をを持ち合わせています。

実際に塗布された漆喰の表面を電子顕微鏡で見てみると、たくさんの凹凸が確認できます。漆喰は空気中のにおいの分子、ウイルス、アレルゲンを吸収し、強アルカリの成分の消石灰と反応させ、分解・無害化します。この特性を利用し、開発された壁紙が「銀雪」です。
自然な風合いや優しい色味が特長の漆喰はしっとりとしたつや消しの質感で、空間を上質に演出してくれます。この多孔性の性質が光を乱反射し、光を柔らかくし、室内を明るく優しい印象にします。
新型コロナウイルス対策に効果
